VUCA時代における社会と個人のリ・クリエーション(再創造)への貢献

もう既に多くのメディアや日々のニュースで報じられていますが、世界規模でテクノロジーの進化と産業の変化はこれまで以上のスピードで進みながらも、全世界で人口爆発とそこから起因する環境・食糧危機問題や国際情勢の混乱などを目にしない日はありません。
そして、日本においては迫り来る2025年問題をはじめとした、超高齢化社会と長きに渡る少子化を起因とした労働力不足がある中、成熟期を迎えた国家の一つとして、人生の長寿化(人生100年時代)が年々進んでいます。

長寿化は喜ばしいことの様に思えますが、終身雇用制の崩壊、年金問題、介護制度・医療制度の悪化など、「人生の自己責任化」は避けられない状況は進み、それらから、「今の仕事はいつまであるのか?」、世界的な生活必需品の高騰やインフレ・スタグフレーションへの不安から生じる、「老後いくらあれば生きていけるのか?」などといった、「将来に対する不安」の増加で両手放しでは長寿化を喜びにくい状況になっているともいえます。

また、労働力不足と言われる社会情勢の中で、氷河期世代をはじめとした就労におけるミスマッチが多く起こっていることなども、より社会も個人に対しての課題の深刻さを深めています。ここについては、「金融資産」だけではなく「生産性資産」を踏まえたキャリア開発支援が手薄になっている現状です。

こういった冒頭で申し上げたような、VUCA(Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性)といわれる昨今の変化が激しく先行き不透明で将来の予測が困難な状態自体は社会全体として避けられず、これらの課題を解決していくのは決して簡単な話ではありませんが、社会や事業の成長と個人としての変化や成長の両側面が欠かせないと考えています。
とはいえ、社会においても個人においても、大きな変化や成長をしていくには、必ずと言って良いほど「過渡期(liminality)」とされる状況が発生します。この過渡期こそ不安定で不透明な為、不安や混沌とした状況でこの状態自体は楽しいものではなく、むしろ苦しい状況であることが多いのも事実です。
その為、我々の日常の決断においては、無意識に変化をしない選択肢をとっていることも多くあると感じています。

弊社の社名である「リミナル(Liminal)」は、この状態に由来しています。
一見、ネガティブな言葉として捉えがちですが、新しい価値や成長を生み出していく変化に真正面から向き合い続け、社会や事業、個人のリ・クリエーション(再創造)に繋げていくことが、弊社の存在意義と捉えて社名としています。

社会に対しての価値ある変化や成長への取組みとしてのDX事業や、個人に対しての変化や成長を共に支援させていただくキャリア開発事業など、社会と個人の両側面の変化と成長に対して真正面から継続して取り組み、社会に対して「共生」をはじめとした有意義な価値をもたらし、一人でも多くの個人が「健康で」「不安なく」「自分らしく」日々を過ごしていけるよう目指してまいります。

株式会社リミナル
代表取締役 伊藤 竜介